服のアップサイクルとリメイクの違いは?メリットとデメリットも解説

「着用しなくなった服を捨てるのはもったいない」と考える方もいるでしょう。着用しなくなった服は、アップサイクルやリメイクを行うと長く活用できます。この記事では、服のアップサイクルとリメイクの違いについて解説します。メリットとデメリットも合わせて解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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服のアップサイクルとリメイクの違い
服のアップサイクルとは、元々捨てる予定の製品に付加価値を加え、より価値を高めて活用することを指します。たとえば、着用しなくなった服をトートバッグに作り変え、活用することはアップサイクルです。
またリメイクは、捨てる予定のものを別の製品に作り変えて活用するという点では、アップサイクルと同じです。アップサイクルと異なる点は、作り変えた製品が元の製品よりも価値が下がる可能性があるということです。たとえば着用しなくなった服を雑巾に作り変えて活用することは、価値が下がるためリメイクに含まれます。
服のアップサイクルのメリット
服のアップサイクルのメリットは、以下の3つです。
- 処分にかかるエネルギーやコストを削減できる
- 異業界とのビジネスチャンスを広げられる
- 環境への負荷を抑えられる
処分にかかるエネルギーやコストを削減できる
衣類を廃棄する際には、分別・運搬・焼却・埋め立てなどの作業が必要なため、多大なエネルギーとコストがかかります。服のアップサイクルは、廃棄物として処分される衣類を再利用するので、廃棄にかかるエネルギーやコストを大幅に削減可能です。
異業界とのビジネスチャンスを広げられる
アップサイクルはファッション業界のみならず、異業界とのコラボレーションを促進します。たとえば古着をぬいぐるみやブックカバーなどにアップサイクルする場合、玩具業界や文具業界とのビジネスチャンスを広げられるでしょう。
環境への負荷を抑えられる
アップサイクルは、環境への負荷を大幅に抑える手段として注目されています。新しい衣類を生産する際には、大量の水やエネルギー、化学薬品が使用されるため、環境への影響が大きいです。アップサイクルでは、既存の素材を再利用するのでリソースの使用を最小限に抑えられます。また、廃棄物の削減にも効果的であるため、埋め立てや焼却にかかるエネルギーや発生する有害物質の量を減らせます。
服のアップサイクルのデメリット
服のアップサイクルのデメリットは、以下の3つです。
- 材料の供給が安定しない
- 製品開発に時間がかかる
- 廃棄の常態化につながるおそれがある
材料の供給が安定しない
服のアップサイクルに使用される材料は、廃棄予定の衣類や端切れなどであるため、供給が一定ではありません。材料の供給が不安定であれば、安定した生産や品質の確保が難しくなることもあるでしょう。また、特定の素材や色の在庫が不足する場合もあり、デザインの自由度が制限されることがあります。
製品開発に時間がかかる
廃棄予定の素材を再利用する際には、素材の状態を確認し、必要に応じてクリーニングや修復を行う必要があります。また、既存のデザインをどのように再構築するかについても、クリエイティブな発想と技術が必要です。そのため、新しい製品を一から作るよりも時間がかかる場合があり、生産コストが高くなる可能性があります。
廃棄の常態化につながるおそれがある
アップサイクルは環境に優しい取り組みとして注目されていますが、一方で廃棄の常態化につながるおそれもあります。アップサイクルが普及することで「リサイクルやアップサイクルできるから」と安易に衣類の廃棄を考える方もいるでしょう。根本的な消費行動の見直しが遅れることで、本来の持続可能な消費とは逆行する結果を招く可能性があるため注意が必要です。
アップサイクルを生活に取り入れよう!
アップサイクルを行うことで、服を捨てずに長く活用できます。上手にアップサイクルを生活に取り入れ、環境に優しい暮らしを心がけましょう。